浮気者に相場観が身に付かない理由
繰り返す定石的な動きに備えよ!季節の移り変わりと相場は似ている?古くから伝わる言葉や相場格言に正しい相場観を養うヒントがある
盛岩外四です。
我が家の周りの梅の木は例年になく早く開花し、「今年は春の訪れが早いかも」と思いたくなるほど1月中旬は温暖な日が続いていました。
ところが、週明けは記録的な大雪が東日本を襲いました。もちろん、「大寒を迎える前に、そのまま春になる」と思う人はいないでしょう。なぜ、そう思わないのでしょうか。
当たり前のことを聞かれていると思うかもしれませんが、ここに「相場の力を養う大切なこと」が隠されています。
季節と相場は同じという考え
よく季節や気象と相場は同一視されます。似ている点が多いからです。まず、いの一番に挙げられるのは、予想の難しさです。確かに、毎日の天気予報も相場もピタリと当てることは至難です。
ところが、流れや季節の移り変わりという点でみれば、言われているほど難しくはありません。年明けから温暖な日が続いたとしても、そのまま寒くならずに春を迎え、夏になるとは考えません。なぜでしょうか。それは何度も繰り返し経験しているからです。
もし、冬の次に秋が来て、また冬に戻り、次は夏になるといった不規則な変化をしていれば、「春はまだ先」という経験則は持っていたとしても使い物になりません。
つまり、規則性を何度も繰り返し経験することによって、その先のことが分かるようになるのです。相場も同じです。
ただし難儀なのは、季節のように春夏秋冬が順番に来るわけではないことです。しかし、相場には古くから伝わる言葉や相場格言があります。これが活用できます。
「三尊底」形成のメカニズム
たとえば、大きな下落に見舞われると、「もっと下がるかもしれない」「相場の底打ちはまだ先」と考えがちです。逆に相場を楽観視する人は、これで底を打ったと思いリバウンドにかけます。どちらもストレートな考え方です。
しかし、相場にはその中間があります。つまり『二番底』です。
冬の最中に「小春日和」になることを相場にたとえれば、総悲観の中での反騰になります。買い戻し主導の反騰がそのまま上昇相場になってくれればいいのですが、たいていは二番底を形成します。
しかも、下値を切り下げる形で、です。そして、もう一度、下げに見舞われることがありますが、今度は2回目の下げに比べて下値を切り上げる展開になります。春になったと思ったら「寒の戻り」があるように、です。
この一連の動きをチャートに示すと『三尊底』になります。三尊底を形成する過程で、投資家心理はどうなるでしょう。
売り方は再度の下落を期待する反面、確固たる自信を持てません。なぜなら、再三下押ししても、反騰してしまうからです。一方の買い方はどうでしょうか。下値を切り上げたり切り下げたりして、無秩序な動きに見えます。
同時に、反騰しても、その上昇は長続きせず、常におっかなびっくりです。トレンドがはっきりするまで様子見する市場参加者も増えるでしょう。
こうして上値は軽くなり、ちょっとした油断をしている間に少しずつトレンドの芽が育ち始めるのです。それを後追いするかのように買い方は参戦し、売り方は急ぎ買い戻しに走ります。この両方が相まって、三尊底から大きなトレンドが発生するのです。
浮気者に相場観は養われない
相場展開に名前がつけられているということは、そこに特徴的な動きがあるからです。「似たような展開を繰り返す」と言い換えることもできます。これが、季節の移り変わりと相場が似ているところです。
もう1つ大事なことは、こうした動きをしっかりと理解し、定石的な動きに備えることです。これを繰り返しているうちに、いわゆる「相場観」が身についてきます。いわば反復練習のたまものが「相場観」というわけです。
ビギナーに「相場観」がないのは当たり前です。なぜなら、反復経験がないからです。
相場観を身に付けるためには「浮気」は禁物です。「億を稼いだ有名なトレーダーが使っているテクニカル指標を使ってはみたけど、うまく使いこなせないから、今度は人気ブロガーが勧めている手法にしよう」という姿勢では相場観を身に付けることはできません。
先ほどから何度も書いているように、「同じことを繰り返す」から身につくのであって、あれもこれもと、自分の都合でこだわりなく使っていては時間の浪費になるだけです。
長いキャリアを持っていても、こうした「浮気」をし続けていれば、相場観が養えないどころか、資金が増えることもほぼないでしょう。だから、長いキャリアでコンスタントに利益を手にして生き残ってきた人たちは、その成功の理由を「ルールを守り、それを貫いてきたから」と答えるのです。
さらに、よく言われる「長く続けられるようにする」という言葉も同じです。これも深い言葉で、字面だけを捉えてはいけません。1つには、同じ手法をバカ正直に繰り返すことができてきたから、相場人生を「長く続けられた」ということになるのです。
急ぐなら回れ!
相場に対処する方法には、必ずといっていいほど定石があります。テクニカル分析に限って言えば、「基本的な仕組みを知ること」と言い換えることもできます。基本的な仕組みの組み合わせが定石につながるからです。
相場の世界に入ると、資金が尽きて退場を宣告されない限り、その世界に居続けることになります。その長い年月の間に、定石に基づいた相場観を身に付けているかいないかで、結果は雲泥の差になります。
10年や20年先に、依然として「あれもこれも」と彷徨っていないように、今のうちからしっかりと相場観を養うための基礎を身に付けてください。そうすれば、八方美人になってトレード手法を食い散らかしたり、「絶対に負けない方法」といった言葉に惑わされたりしなくなるでしょう。
少し遠回りに感じるかもしれませんが、急がば回れ、です。



私の心を読まれている様です。
今 幾つかの投資関係の勉強をしております。
最終的にどこに入ろうか検討中です。


いつもお世話になっています。
ミスプライス株ばかり、いくつか
買いました。チャートを観ているのが
楽しいです。今のところ全部上昇しています。
藤ノ井様々のおかげですm(__)m


盛岩先生 ありがとうございます 勉強になりました。
相場観、急がば回れ、等良いお話でした。私も恥ずかしいほどの間無駄なことをやってきたように思います。最近少しづつ株の事が分かってきたのかな?と思います。チャートを人の3倍は勉強しようと思います。ファンダメンタルの勉強はネットセミナーで、やっとどん底から這い上がれたかな?と思ったり又ドッカンとやられないかと不安になったりします。先生のい言葉を何度も読み返し、後何年やれるか年との競争ですがせめて孫、子に恥ずかしくないように頑張ります。年女です。笑ってくだださい。